朝は志摩達が乗る電車より1本早い電車に乗り、学校でもなるべく志摩に会わないように、移動教室とトイレ以外は教室から出ないようにした。
でも、下校の時は……木に隠れてコッソリ志摩のマネージャー姿を見てから帰宅していた。
「もう明日文化祭だよ~?」
「志摩くんといっぱい写真撮るんでしょ?」
「うん、撮りたいよー……」
でも、今のままじゃ……
「そろそろハッキリした方がいいと思うよ。いつまでも逃げてちゃ、志摩くんも返事出来なくて困るだろうし」
花蓮があたしの目を見て言う。
「そうだね。どっちに転んだとしても、奈央ちゃんは志摩くんのことを諦めないでしょ?それに、あたし達はいつでも奈央ちゃんの味方だよ~。忘れないでね」
あたしをギュッと抱き締めてくれた雪。
返事を聞くの怖いけど、2人がいてくれるなら……フラれても前を向けるかな。
「明日、頑張って志摩くんのところ行ってきな」
帰り際に、2人に言われた。


