あたしは今、志摩に告白をして言い逃げして、返事が来るのをビクビクしてんのに。
「失礼しましたー」
そして、職員室を出たあたし。あーもう、疲れた。
「城薗さん」
ギクッ。
声がした方を向くと……志摩の姿が。
やだ。今は志摩に会えない……ううん、会いたくない!
「あの」
「ごめん、志摩!」
あたしは再び志摩から逃げ出した。
無理だよ。あんな告白してさ、志摩の顔見れるわけないじゃん。
それに、返事を聞くのが怖い。
志摩との今の関係が壊れちゃうのが……怖い。
「奈央ちゃ~ん、もう1週間だよ?」
「うーん」
「そろそろ志摩くんもシビレ切らすんじゃない?」
「うーん」
文化祭の準備時間、雪と花蓮から言われた言葉に生温い返事をする。
あたしが志摩に告白してから1週間が経過した。あたしは……ずっと志摩から逃げ続けている。


