自分でも答えになっていないのは、わかっている。
白河さんはきょとんとした瞳で見つめてきた。
「さては、……寝てないでしょ?」
「えっ…?」
まったくかみ合わない会話に、あたしが戸惑ってしまう。
そして白河さんは容赦なく、人差し指であたしの鼻の頭をつついてきた。
「ひっどい顔!流星くんが帰ってきたらフラれるわよ?」
確かに、リュウセイがいなくなって熟睡なんて出来ていなかった。
寒い真夜中にまたどこからか降ってきそうで…。
「ヒメリ、ただいま!」
そういって笑ってくれるのを、いつもベッドの上で探している。
無情にも、映し出す窓の向こうにはただ闇が広がり、キラキラと星が瞬くだけなのだ。
「フラれちゃう…か。……そう、かも」
多分、意地悪でいった言葉なんだろうけれど、今のあたしにはそれを聞き流すほどの余裕がなかった。
むしろ、あたしはまだ気持ちを伝えていないのだから、まだ引き返せるのかもしれない。
自嘲したあたしに、白河さんはさらに眉間に皺を寄せた。
「んもうっ!きちんと寝て、いつもみたいにクールビューティー気取ってなさいよ!」
プンとむくれて、少し明るい色の入った彼女の髪が揺れた。
白河さんはきょとんとした瞳で見つめてきた。
「さては、……寝てないでしょ?」
「えっ…?」
まったくかみ合わない会話に、あたしが戸惑ってしまう。
そして白河さんは容赦なく、人差し指であたしの鼻の頭をつついてきた。
「ひっどい顔!流星くんが帰ってきたらフラれるわよ?」
確かに、リュウセイがいなくなって熟睡なんて出来ていなかった。
寒い真夜中にまたどこからか降ってきそうで…。
「ヒメリ、ただいま!」
そういって笑ってくれるのを、いつもベッドの上で探している。
無情にも、映し出す窓の向こうにはただ闇が広がり、キラキラと星が瞬くだけなのだ。
「フラれちゃう…か。……そう、かも」
多分、意地悪でいった言葉なんだろうけれど、今のあたしにはそれを聞き流すほどの余裕がなかった。
むしろ、あたしはまだ気持ちを伝えていないのだから、まだ引き返せるのかもしれない。
自嘲したあたしに、白河さんはさらに眉間に皺を寄せた。
「んもうっ!きちんと寝て、いつもみたいにクールビューティー気取ってなさいよ!」
プンとむくれて、少し明るい色の入った彼女の髪が揺れた。


