【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 あれから一週間が経つ。

相変わらず、リュウセイからは何も連絡がないままだ。

『待ってる』なんて言ったあたしですら、すでに帰ってくるのかもわからなくなってきていた。


長い永い時間は、あたしを迷わせる。



 リュウセイが代わりに残した雪は、足跡をくっきり残すほど積もり、溶けかけてきたのは最近。

おかげで、すくむほど足元から全身を凍てつかせるよう。


 暖房が景気よく働く音が響く教室内。

窓ガラスが、温度差のために少し曇っていた。


「流星くん、大丈夫かしら?」


 すぐ近くで聞こえた声にはっと顔をあげる。

想いにふけってしまっていたのに気づいて、慌てて取り繕った。


 目の前には寒そうにブランケットを羽織っていた声の主。

あたしの机に肘をかけて頬杖をついていた白河さんは、心配そうに窓の外を見つめている。


 学校ではリュウセイのお母さんが倒れた、ってことになってる。

まあ、お姉さんの一大事なのだから、あまり意味は間違ってはいないのだけれど。


 今何してるのか。

そんなことあたしが考えてもわかるはずもなくて。


 だけど、リュウセイなら……



「…あたりまえよ、リュウセイだもん」