まだわかっていなさそうなをリュウセイの手首にテグスを回して、きゅっと固く結ぶ。
驚きながらも、嬉しそうにブレスレットを眺めてくれていた。
「か、帰ってきたら…完成させるから」
透き通るブルーの輝きを放つ最後の石は、あたしとリュウセイを結ぶ唯一のもののような気がしてた。
最後の蒼い石をリュウセイにはばれないように、こっそりコートのポケットにしまうと、どうしても寂しくて顔をあげられないでいた。
一歩だけ後退したリュウセイに、もう会えなくなるかも知れないなんて。
帰ってくる、なんていっているけど。
あたしは心の中で、そうならないことを予感している。
…自分で煽っておいて、最後は見送れないだなんて最低よね。
込み上げる不安を必死に押し込めていたときだった。
頬を包み込まれたかと思うと、顎をくいっと持ち上げられてしまい、不覚にも揺れている視界でリュウセイと目があってしまう。
何を伝えるべきなのか。
言いたくても言えない言葉がありすぎて声にならない。
「リュウセイの、バカ…」
もう口にしたって、きっと意味を理解できてない。
一言も発していないのがその証拠だ。
「寂しくなんか、ないんだから……っ」
やっぱりニコニコと微笑んでいるだけで、リュウセイの体はすでに光に消えかかっていた。
驚きながらも、嬉しそうにブレスレットを眺めてくれていた。
「か、帰ってきたら…完成させるから」
透き通るブルーの輝きを放つ最後の石は、あたしとリュウセイを結ぶ唯一のもののような気がしてた。
最後の蒼い石をリュウセイにはばれないように、こっそりコートのポケットにしまうと、どうしても寂しくて顔をあげられないでいた。
一歩だけ後退したリュウセイに、もう会えなくなるかも知れないなんて。
帰ってくる、なんていっているけど。
あたしは心の中で、そうならないことを予感している。
…自分で煽っておいて、最後は見送れないだなんて最低よね。
込み上げる不安を必死に押し込めていたときだった。
頬を包み込まれたかと思うと、顎をくいっと持ち上げられてしまい、不覚にも揺れている視界でリュウセイと目があってしまう。
何を伝えるべきなのか。
言いたくても言えない言葉がありすぎて声にならない。
「リュウセイの、バカ…」
もう口にしたって、きっと意味を理解できてない。
一言も発していないのがその証拠だ。
「寂しくなんか、ないんだから……っ」
やっぱりニコニコと微笑んでいるだけで、リュウセイの体はすでに光に消えかかっていた。


