【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 まだわかっていなさそうなをリュウセイの手首にテグスを回して、きゅっと固く結ぶ。

驚きながらも、嬉しそうにブレスレットを眺めてくれていた。



「か、帰ってきたら…完成させるから」


 透き通るブルーの輝きを放つ最後の石は、あたしとリュウセイを結ぶ唯一のもののような気がしてた。


 最後の蒼い石をリュウセイにはばれないように、こっそりコートのポケットにしまうと、どうしても寂しくて顔をあげられないでいた。


一歩だけ後退したリュウセイに、もう会えなくなるかも知れないなんて。



 帰ってくる、なんていっているけど。

あたしは心の中で、そうならないことを予感している。


 …自分で煽っておいて、最後は見送れないだなんて最低よね。



 込み上げる不安を必死に押し込めていたときだった。


頬を包み込まれたかと思うと、顎をくいっと持ち上げられてしまい、不覚にも揺れている視界でリュウセイと目があってしまう。



 何を伝えるべきなのか。

言いたくても言えない言葉がありすぎて声にならない。


「リュウセイの、バカ…」


 もう口にしたって、きっと意味を理解できてない。

一言も発していないのがその証拠だ。


「寂しくなんか、ないんだから……っ」

 やっぱりニコニコと微笑んでいるだけで、リュウセイの体はすでに光に消えかかっていた。