【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 見上げていたリュウセイが、戻した視線の先はあたしの隣の、ベティ。

へんな緊張感が、公園内には漂っている。


 二人はただじっと視線を交えたあと、固唾を呑んだあたしとは反対にふっと優しく微笑んでいた。


 やっぱり幼馴染だから、もう言葉なんてなくても通じ合ってしまってるんだろうな。


ほんの少しだけ、ベティがうらやましかった。


 そしてなにも言わず、あたしたちにクルリと背を向けたリュウセイ。


 …もう行ってしまう。

光が強くなったせいにして、なぜかぼやけた視界で必死に目をこらす。



「…リュウセイ!」


 どうにか絞り出した声が、精一杯だった。


 目を見開いて驚いていたリュウセイは、いつものように「なあに?」といまにも駆け寄ってきそうなのに。


 一歩も動かず、ただあたしを見つめてた。


「あ、あの…」


 やっぱりいかないで……なんて言えない。


おずおずと近づいて、鞄の中から取り出したのは手のひらほどの紙袋。



「……これ。まだ完成してないんだけど」


 差し出したのは、最後の石だけが入っていない作りかけのブレスレット。

リュウセイみたいにとっても小さいのにキラキラと光る……


まるで、星のような石。