【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 シンと静まり返る公園では、サラリとリュウセイの銀髪がなびく。


 今のあたしにできること…。



「いってきなよ、リュウセイ」




 ビクンと大げさにも取れる反応をしたリュウセイ。

見上げてきた瞳は、まるで子犬が拾われるのを嘆願するかのよう。



「…いやだ。僕はヒメリと一緒だもん!」

 ふるふると首を横に振るリュウセイ。

体は大きくなってきてるのに、ホント、こういうところはぜんぜん変わらない。


「ねえ、リュウセイ…」


「確かにリゲルが好きだったよ!…でも、今はホントに……!」


 あたしの言葉さえ否定するように、リュウセイは声を荒げた。


 やんわり笑うけど、本当はものすごく強情な性格。

いっつも振り回されていたけど、そんな時間は嫌いじゃなかった。



「うん、わかってる。
だからリュウセイにはね、ちゃんと、解決してから帰ってきてほしい」


 今のあたしがあるのは、リュウセイのおかげ。

小さいけれど、確かにもらったものがある。


 今度は、あたしが返す番。



「リュウセイたちの立場はやっぱりよくわからないわ。
……でもね。彼女は…、リゲルは何も知らないまま傷を抱えて恋をするの?」