【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 ドクン。

緊張のあまり、心臓が耳に横にあるみたく響く。


 リュウセイの言葉に、あたしが固まってしまった。




「リゲルはRG―0707、僕の双子の姉なんだ」




 …え?

聞き返す声すらも出なくて、そのまあるい瞳に吸い込まれるようにあたしは見つめてしまった。


「もともと王家には一子しか産まれない。だから、双子を産んだ母さんの衰弱は激しかった。何よりも、王家の女子は拒否することもできずに里子に出されてしまうんだ」


 ベティも、確か同じことを言ってた。

でも女の子の扱いについては聞いていない。


「だから母さんは、いつでも顔が見れるようにって、そのとき仕えてくれたステラに預けていたんだ」



 リゲル。

あたしなんかが嫉妬したって、リュウセイとの間に結ばれた絆にはいりこめるわけがない。



 とても強く、生きている女の子なんだもの。



「…彼女は、知っているの?」

 はっと肩を震わせると、首をかすかに横に振る。

背中を丸めて、じいっと冷たい風が通り抜ける足元をリュウセイは見つめていた。


「ステラとの約束だから。
…この話は、僕がお嫁さん探しの旅へ命令がくだったときに聞いたんだ。
旅なんて行く気はなかったんだ…リゲルがいたからね」