【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 なんとか顔をあげると、今にも泣き出しそうなのはリュウセイだった。

大きな黒い瞳が揺れていて、必死に歯を食いしばっている。


 そんなリュウセイに一歩近づいて手を伸ばしたあたしは、その大きな手のひらを両手で包んだ。


「リュウセイ、ちゃんと貴方のことを教えて?」


 空からいきなり降ってきたリュウセイ。

現れた途端、『お嫁さんになって!』だなんていいだして…。


あたしの秘密にしていた恋も、バッサリと決着をつけてしまった。


 全然あたしの気持ちなんて考えてなくて、台風のように巻き込んでいったリュウセイ。


でも、たくさんのことをあたしに教えてくれた。



「目をそらさずに前を向く勇気をくれたのは、ほかでもない……」





 どんなときも一生懸命怒って、泣いて……笑ってくれた。


そんな……




「リュウセイのおかげなの」





 ずっと…。

リュウセイには笑っていてほしいんだ。