目線が同じくらいの高さになってしまったとはいえ、中身はほとんど変わらない。
リュウセイはどんなことでも楽しそうに笑い、一生懸命やり遂げようとする。
帰り道に出逢った枯れ葉が風に舞う様子は、リュウセイいわく『冬の社交ダンス』らしい。
なんとも彼らしいでしょう?
そんな後姿を、あたしはさきほどの先輩と少しだけ重ねていた。
「ねぇ……、リュウセイ」
あたしの声はきちんと拾う。
嬉しそうに満面の笑みで振り向いてきた。
「なぁに?」
釣られてしまったのか自然とそうなったのか、自分でもよくわからないけど、確かにあたしは笑っていた。
「ベティって、へんな子だね」
まん丸の瞳をさらにきょとんとさせる。
「ものすごく面倒くさそうにするくせに、世話好きよね」
あたしでさえ、リュウセイの一言一句に振り回されているんだもの。
長い付き合いのベティは、相当なのもののはずだ。
「……ヒメリ?」
何が言いたいかわからない、とでも言いたげなリュウセイ。
ピタリと足を止めて、さやさやと吹く冷たい風を背中で感じていた。
「ねえ、リュウセイ。
………リゲルって、だあれ?」
リュウセイはどんなことでも楽しそうに笑い、一生懸命やり遂げようとする。
帰り道に出逢った枯れ葉が風に舞う様子は、リュウセイいわく『冬の社交ダンス』らしい。
なんとも彼らしいでしょう?
そんな後姿を、あたしはさきほどの先輩と少しだけ重ねていた。
「ねぇ……、リュウセイ」
あたしの声はきちんと拾う。
嬉しそうに満面の笑みで振り向いてきた。
「なぁに?」
釣られてしまったのか自然とそうなったのか、自分でもよくわからないけど、確かにあたしは笑っていた。
「ベティって、へんな子だね」
まん丸の瞳をさらにきょとんとさせる。
「ものすごく面倒くさそうにするくせに、世話好きよね」
あたしでさえ、リュウセイの一言一句に振り回されているんだもの。
長い付き合いのベティは、相当なのもののはずだ。
「……ヒメリ?」
何が言いたいかわからない、とでも言いたげなリュウセイ。
ピタリと足を止めて、さやさやと吹く冷たい風を背中で感じていた。
「ねえ、リュウセイ。
………リゲルって、だあれ?」


