【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 目線が同じくらいの高さになってしまったとはいえ、中身はほとんど変わらない。

リュウセイはどんなことでも楽しそうに笑い、一生懸命やり遂げようとする。


 帰り道に出逢った枯れ葉が風に舞う様子は、リュウセイいわく『冬の社交ダンス』らしい。


 なんとも彼らしいでしょう?


 そんな後姿を、あたしはさきほどの先輩と少しだけ重ねていた。


「ねぇ……、リュウセイ」


 あたしの声はきちんと拾う。

嬉しそうに満面の笑みで振り向いてきた。


「なぁに?」

 釣られてしまったのか自然とそうなったのか、自分でもよくわからないけど、確かにあたしは笑っていた。


「ベティって、へんな子だね」

 まん丸の瞳をさらにきょとんとさせる。


「ものすごく面倒くさそうにするくせに、世話好きよね」


 あたしでさえ、リュウセイの一言一句に振り回されているんだもの。

長い付き合いのベティは、相当なのもののはずだ。


「……ヒメリ?」

 何が言いたいかわからない、とでも言いたげなリュウセイ。


 ピタリと足を止めて、さやさやと吹く冷たい風を背中で感じていた。




「ねえ、リュウセイ。
………リゲルって、だあれ?」