【短】流星☆BOY〜星に願いを〜

 聞き覚えのある声に、あたしはいつかを思い出す。


「川上、先輩……?」


 うっすらと映し出される影から、近づいてきたのがわかる。

目を細めて手かざして日差しをよけると、やはりそこには予想通り川上先輩がいた。


「橘さん、早いね」

 くすくすと笑うその顔になぜかほっとしてしまった。


「せ、先輩こそぉ……、ひぃっく…っ」


 喉の奥が焼けそうにヒリヒリしてうまく声が出なかった。


「たっ、橘さん!?どうしたの…っ!?」


 ダムが決壊したように瞳からは涙が溢れ、体中が本当に熱い。





「ふわぁぁあ……っ!」





 一体どうしたらこの痛みはなくなるのか。



誰でもいいから、助けてほしかったんだ……。