やってもやっても終わらない資料。



先生の鬼……



一人黙々とやってると、



「あれ、お前何やってんの?」



性悪男が教室に入ってきた。




「雑用。先生に押し付けられたの。あんたは?」




「忘れもん。」



そう言って机からノートを取り出す性悪男。



「……帰らないの?」



ノートをカバンにしまってもなかなか帰らない性悪男。



「いや、帰るけど……おまえ、不器用だな。」



私の資料を見つめてそういう性悪男。



「うっさいなぁ。結構大変なんだからね。」



私がそう言うと性悪男は私の前の席、未來の席に座った。



「手伝ってやる。これを止めればいいんだよな?」



「は?いいよ別に。」



向かい合わせになって座る性悪男にそういう。