ボソリとそう呟くと屋上の扉が開いた。 「相川さん、また泣いてるの?」 そこには七瀬くんがいた。 「っ、な、なせくん……」 七瀬くんは私の隣に座る。 「日野くんは頑張ったんだよ?別れ話したあとキミに話しかけるの勇気がいるんだよ?」 そんなことはわかってる…… 「次はキミが頑張らなくちゃ。好きなんでしょ?日野くんのことが。 今、逃げてるのはキミだ。」 まっすぐ瞳を見つめられる。 七瀬くんの瞳はとても真剣で、すごく暖かかった。