「結局どこに行くの?」



電車に乗ってバスにも乗ってしばらく歩いてる今そう聞く。



「もうつくからわかる。」



しばらく歩くと、



「わぁ…っ……」



とても綺麗な海についた。




「ここ、スゲェお気に入りの海なんだ。」



目を細めて笑う日野くんにキューと胸が鳴る。



「そ、なんだ…」



あんな優しい表情…できるんだ……



思わず見惚れてしまう。



「何見てんの?」



「あ、いや…なんでもない。そういえば私、水着持ってきてないや。」



この時期、海水浴をする人がとても多く、海は混んでいた。



「ま、見てるだけでいいだろ。それとも、足だけでもつかってきたら?」



「ううん、日野くんと一緒にいる。」




好きな人と一緒なら海に入らなくったって楽しめるに決まってる。