「アイツ……爽やか王子とか呼ばれてるやつだっけ。」 「へ、うん、そうだけど?」 七瀬くんが出て行った扉を睨みながらそういう性悪男。 「アイツ……絶対裏あるな。」 「へっ?ないと思うけど……」 てか、あるわけないじゃん。誰にでも優しい王子様なんだから。 「いや、あれは絶対作り笑いだ。目とか全然笑ってないし。」 「えー?そうかな、考えすぎだと思うけど。」 私がそう言うと性悪男は不満そうに眉をひそめる。