「……いろんなものが、いろんなことが変わっていくね」

 「うん」


 十数年生きていると、ほんとにいろんなものが変わっていく。

 小学生の時の帰り道に友達と遊んでた空き地は、今は家が建ってるし、その友達も成長していくに連れ趣味や考え方が変わって行き、いつしか疎遠になってしまった。

 ロアが寂しそうな表情になる。


 「変わっていくようで、変わってない。変わってないようで、変わっていく。」


 歌うように、ロアが呟いた。


 「え?」

 「そういうものだよ」


 意味深長に微笑むロア。

 ……私にはよく分からないな。


 「でも、レウちゃんの近くにずっといるってのは、変わらない予定だよ!」

 「!私もだ!」


 ロアは、私にとってもロアにとっても嬉しいことを言ってくれるとこは変わらないな。


 「で、変わったといえばさぁ」

 「何?」

 「リイチ先生とはどうなの?」


  ガダダダン!


 思わず椅子から落ちてしまった。

 なんで知ってんだ!!?