―ある日―

……………?

止まっ、た?
恐る恐る、顔を上げて見る。

「はい」

すっ

銃を差し出してる?
私……に?

「………っ」
震える手で、掴む。

「じゃっ」
何事も、無かったみたいに、上に向かっていく。

何?
なんで!?
この人………この背中……見覚えが………

「……圭くん…さん……?」

振り返ったッ!!

「……塚正志の…知り合い?」

ウソッ!?本当に?

「は、い。…私……二年の」
「………そう」

一瞬、うつむいた?
……いや、気の所為。
「あ、のッ」
「何?」
………。
「どこ、行くんですか」
「屋上」
屋上?
「なん、で」
「…見納め……かな」

見納め?
なんの?

「あの」
「ん?」
「私も…行って……いいです、か?」
何言ってんの、私。

「………好きにしな」
「…!」