ピピピピッピピピピッ

すぅ

目が開く。

今、何時だ?

ガバッ

飛び起きる。

「アッベッ!!」

ケータイに目覚まし掛けといて良かった。

「くそ、寝やがって」

まぁ、寝るつもりで来たんだけど。

まさかこんなにとは……。

すぐに鞄を掴んで図書室を出る。

急がないとメンドイ事になる!!

自宅とは反対の、駅に走る。

ほぼ日課と言っていい。

最悪の日課だけどな……。

4つ離れた駅のマンション。

そこに行かなくちゃならない。

最低だ……。

「定期、定期!」

駅に着いて、鞄をアサル。

「ん?」

定期が無い。

はぁ……

またやった。

「っくしょう」

舌打ちして財布を取り出す。

最近よくヤるんだ。

図書室だな、また。

どうも定期を落としてくる。

ここのとこは一週間に三回はある。

まるで拒否ってるのが解るみたいだな。

電車に乗り込む。

いつもの事だが、最悪だ。