―ある日―

あの後カップヌードルは諦めた。

口ん中切ったからシミなそうなおにぎりだ。

おあずけだな。

学校が終わった。

また、学校が終わってしまった。

最悪が始まる。

とっとと教室を出る。

時間までまだある。

今日は塾、行けるだろうか。

まぁ、もうどちらでも良いけどさ。

ガラッ

開けて、すぐ閉める。

図書室はもう一つのオレの寝床だ。

奥の、図書準備室。

ここは最高だ。

本の山と古い本の匂い。

鍵が掛かってても当たり前の場所。

万年図書委員なのは、この為だ。

「ふぅー……」

鞄を放って本のベッドに倒れ込む。

少し埃が舞った。

ふっ

軽く笑う自分に気付いた。

阿呆だ。

そのまま目を閉じた。