杏ちゃん、結婚しよ





「タク…?」


「なんだよいきなり。」


「やっぱり昨日の、夢?」


「何が?」


「タク」





後ろを振り向くと



ちゃんとそこに立っていた



タクが。




「昨日、泣いたの?」


「あー…うん、怖い夢見て」


「そっか。おいで、抱きしめてあげる」


「うん」




タクに近づこうとして


気づいたら


タクは後ろにいた