杏ちゃん、結婚しよ





「綺麗……」


朝の光に包まれる左手。


光る、銀色の幸せ。




「ごめん杏」










「え?」











「消えたって思ったんだけど、また来ちゃった」







朝の日差しが部屋に柔らかく降り注ぐ。





「でも、さっきとなんか違うんだ」


「え?」


「ほら」