ねえ好きって言って 【完】

て、ていうか
さっきから一回も私と
目を合わせてくれないんだけど。

もしかして浴衣似合ってないとか?!




「恵恋も騙されたの?」

「あ、うん…友達がドタキャンして…」




絶対仕組んでたと思うけど。




「俺も」

「そうなんだ。でも何で私たちなんだろうね」

「…さあな」




綾乃ちゃんに感謝を
したいようなしたくないような!

何か一言言ってくれればいいのに~!




久しぶりだから緊張しちゃう。




「ね、ねぇ!それより浴衣どうかな?」




緊張しすぎて
思いがけないことを口走っていた。




えっ私なに言ってんの…!!
自分のどアホ~!


もう後には引けなかった。




そして零太くんは
まじまじと私のこと見た。