ねえ好きって言って 【完】

凪くんの視線を追うように
後ろへ振り返ると目を見開いた。




「れ、零太くん…」




そこには零太くんと…
校門にいた女の子が立っていた。




どうしてその子と…




零太くんも驚いた様子で
こちらを見ていた。




「な、なんで…」




動揺が隠せなかった。




「お前ら2人で何してんの?」




零太くんは少し
眉間にシワを寄せていた。




「…それはこっちの台詞なんだけど」




凪くん?




いつもよりトーンが低く
怒っているようだった。




私はこの状況に
耐えられなくなっていた。




「俺たちは別に…………って恵恋!!」




もう無理!!




これ以上この場にいたくなくて
私はこの場から立ち去ろうと走っていた。




零太くんが他の女の子と
いるところなんて見たくなかった!