暫くしてムスッとした
表情の凪が現れた。




「…なにそんなに怒ってんだよ」

こいつ、小学生かよ。




ドンッとベンチに腰掛けると
俺のことをじっと見てきた。




「な、なに」

「別に!!!」




うわっ相当怒ってんじゃん。
さっさと事情を話した方がいいな。




「あのさ、凪が言ってた一目惚れの相手って…恵恋のことだった?」




「…うん」




その言葉に俺の中の淡い期待は
呆気なく壊されたのであった。




「恵恋の、どこがいいんだよ」