オタク女子の王子様はスマホの中から飛び出した!?①






『ひなた?

 大丈夫?具合まだ悪そうだけど・・・

 今日は休む?』


「・・・ぇ?」


『ひーなーたっ。』


ぐいっと顎を寄せられる。


『ちゃんと聞いてる?

 体調大丈夫か 聞いてるんだけど。』


「ぇ?ぁ、ああ!大丈夫!

 お母さん、私やっぱり

 トーストいらない。

 なごみ(妹)にあげて。」


「え?いらないの?

 学校で倒れるとか

 やめてよ?」


「大丈夫大丈夫。」


「じゃぁ、はい。これ

 お弁当!

 気を付けて、行ってらっしゃい。

 宮代君も、ひなたのこと

 よろしくね。」


『はい。

 では、また。』


「じゃ、行ってきます。」


そう言って

先輩と私は家を出た。