「ごめんなさいっ! 私ったら、つい! ひなたに彼氏ができたなんて嬉しくて ペラペラとプライベートなこと 聞いてしまって。」 『いえ。気にしてません。 両親の死は、もう気にしてないんで。』 私は茫然と先輩を見つめる。 昨日初めて出会って 無理難題な条件を出された上 勝手にカレカノだと言われ 挙句の果て あんなことやこんなことまで してこられたと言うのに 先輩のことを知らなさすぎる自分が 何故か嫌で 胸の奥がチクリと痛んだ。