オタク女子の王子様はスマホの中から飛び出した!?①






「せっ、先輩!?」


後ろから回ってきた、その手は

器用に私の白シャツのボタンを

とめ始める。


「朝からうるさい。」


「はっ、離れてください!」


私は先輩を突き飛ばした。

少しずつ蘇ってくる

昨日の記憶・・・。


「酷いなぁ、ペットのくせに。

 昨日はあんなに可愛かったのに。」


「なっ。何したんですか!?」


「何って?」


「昨日ですよ!私に何したんですか!?」


「別に何も。

 ただ眠るまで傍にいろって

 可愛いペットが言うもんだから

 手、握って

 傍にいてやっただけ。

 眠ってからは着替えさせて

 鍵借りて、家の鍵閉めて

 帰った。」


・・・バチンっ!