オタク女子の王子様はスマホの中から飛び出した!?①






『いやぁ。いい友達だね。

 さ、俺達も帰ろうか。』


「あ、は、はい。」


ベッドから起き上がっては見たものの

くらくらして

まともに動けそうもない。


『よっと。』


少し困っていると


「ふぇっ!?!?」


宮代先輩は私をお姫様抱っこして

保健室のドアを開ける。


「だ、大丈夫です!1人で歩けますから。」


「若い子はいいわねぇ。

 青春だわ。」


にこにこしならが保健室の先生が

見送っている。


『じゃ、先生またね。

 さよーなら。』


「先輩!降ろしてくださいっ!」


『やーだっ。』


そう言った先には

朝見た、悪戯な先輩の笑顔があった。