オタク女子の王子様はスマホの中から飛び出した!?①






言われるがままに熱を測っていると

保健室のドアが開いた。


『せんせー。サッカーの後から

 足首なんか変でさ。

 捻挫かな。だっせぇ。』


「あら。大丈夫?

 ここ、座って見せて。」


「・・・宮代先輩!?」


そこにいるのは間違いなく

宮代先輩で

保健室の先生が指を指した席は

私の座っている隣の椅子。


『あっ!朝の可愛い子。』


そう言って眩しい笑顔を見せてくれる。

カッと顔が熱くなるのを感じる。


「え、いゃ・・・。」


無意識に宮代先輩から離れた位置に

座り直していた。