オタク女子の王子様はスマホの中から飛び出した!?①






窓際の角の席。

いつもは誰が座っていたのか

思い出せない場所。

その机に突っ伏して

寝ている宮代先輩。

無防備な寝顔は

どこか子供っぽくて

艶やかな栗色の髪は今すぐにでも

撫でたくなるほど

さらさらしてそうで、

夕陽に照らされてキラキラ輝いている。


「先輩・・・?」


そっと呼んでみる。