「…こんなに辛い思いをするんだったら、あたしは…恋をしたりとか友達作ったりとか、もうしない…!こんな虚しさを感じるんだったらあたしは…感情を捨て去ってやる…!」

…あたしは、あたし自身にそう誓ったんだ。

青砥 結衣。
人に、そして自分に絶望し、感情を捨て去った少女。

…「あの日」以来、あたしは涙も、笑顔ですら見せなくなった。…あたしにとって、それは必要の無いものとなったから。
…「あの日」。
…今まで辛いことに遭うなんて、あたしにとってはいつものことだった。それに耐えることが出来ていたのは親友がいたから。彼氏がいたから。…あたしにとって、それはとても…とても、大きな心の支えだった。…けれど、「あの日」…それが一気に壊された。