「ことり」 「なぁに? ちーちゃん」 「世話好きなのはいいことだけど、ほどほどにしなよ?」 「あはは……気をつけます」 「みんなおはよう。ホームルーム始めるわよー」 ちょうど先生が入ってきて、口を閉じるちーちゃん。 わたしも前に向き直って、出欠確認に耳を傾ける。 こんなやり取りも薄れるころ、 ちーちゃんの言葉を痛感することになるなんて、思ってもみなかったな。