緋衣ちゃんの生き生きした笑顔を見られて、私も幸せだ。
緋衣ちゃんの初デートが、成功しますように。
この願いが、さらに緋衣ちゃんを可愛くする魔法に変わればいいのに。
放課後。
私はいつものように、公園へ向かっていた。
お気に入りの傘をさして、地面がびちょびちょになっている公園を目指す。
午後になって、雨はより激しくなってきた。
どうして外に出ると、雨が強くなったように感じるんだろう。
じめじめとした空気が、ため息を誘う。
公園に着くと、当たり前のように凪雲先輩がいた。
ベンチは雨で濡れて座れないため、緑の葉が生い茂った大きな木の下に立っていた。
「こんにちは、桜ちゃん」
「こんにちは、凪雲先輩」
凪雲先輩の隣に並んで、挨拶を返す。



