本当に大丈夫。
ちょっとぼうっとして、たまに眩暈がするだけ。
頭の奥も、熱くなっていく。熱が、身体を侵食する。
太陽の光に当たりすぎてしまったのだろうか。
「三吉っ……!」
すぐ近くにいるはずの白河くんの声が、やけに遠く感じる。
視界が狭くなって、霞んでいく。
あれ?私、倒れかけてる……?
ぼんやりと沈む意識の中、全てが陰って遠ざかっていくのに、胸の奥の熱さだけは明白に感じ取れた。
――『大好きだよ』
どうして今、初恋の男の子のこの言葉を思い出しているんだろう。
闇と化した意識に、過去の記憶が夢となって再生される。
また、あの夢だ。
幼いながらに想いを、ゆびきりを交わした、あの春。男の子と過ごした、あの日々。
夢で、また、君に逢う。



