君待ち人





午後の部が始まった。


最初の競技は障害物競走。これには緋衣ちゃんが出場する。




「頑張ってね!」


「うんっ」



緋衣ちゃんは運動が得意だから、トップを狙えそう。


緋衣ちゃん自身もやる気満々だ。




「次の障害物競走、宮元が出るんだ」




選手の集合場所へ移動した緋衣ちゃんと交代するみたいに、後ろから白河くんに話しかけられた。


「そうだよ」と頷けば、「じゃあ全力で応援しなきゃな」と言って隣に並んだ。


あ、テンションが戻ってる。目も合う。やっぱりさっきはどこか調子が悪かったのかな。借り物競争に連れ出して、無理させちゃったのかも。申し訳ないな。




「白河くんは、あと何に出るの?」


「俺はあと選抜リレーだけ。三吉は?」


「私はあと応援だけだよ」




グラウンドの端で整列している緋衣ちゃんを発見し、「頑張ってねー!」と大きく手を振った。


白河くんも「頑張れよー」と緋衣ちゃんにエールを送る。





午前のときよりも暑さが増して、太陽の光が強くなった気がする。


それに、胸の奥の熱さも。しつこい熱に、イライラが募っていく。




大丈夫、大丈夫……と何度も何度も心の内側で唱えた。唱え続ければ、嘘も誠になるはずだ。