「どうかした?」
凪雲先輩に声をかけられ、ようやく我に返った。
私はずっと凪雲先輩を見つめながら、考え事をしていたんだ。
恥ずかしさが溢れ返って、すぐさま俯く。
絶対変な子って思われた。
どうしよう。つい凝視しすぎちゃったよ!
「いっ、いえ!なんにもないです」
「そっか」
遅すぎるごまかしに、凪雲先輩は含み笑いをしたが、あえて深く聞こうとはしない。
さりげない優しさが、女の子にモテる理由の一つなのかもしれないな。
「最近……」
「ん?」
「最近、よく約束をした幼い頃のことが夢に出てくるんです」
話題転換のため、頭に浮かんだ夢の話をしてみた。
若葉公園に来る前の日から、ちょくちょく見ている幼いあの頃の夢。



