話って、どんな話だろう。
待ち人に関わる話かな?
「……いえ。凪雲先輩のことは、何も」
私は会長を直視できなくなって、自分の手元へと視線を泳がせた。
私の話はしているけど、凪雲先輩の話はまだ何も聞いてない。
いつだって、凪雲先輩の待ち人や約束にはあまり関わりのない質問や話をしているだけ。
私、全然彼に近づけてない。
「……そう。やっぱり、凪雲くん話せてないか」
「え……?」
「ううん、なんでもないの。引き止めてごめんなさいね」
「い、いえ……」
生徒会長は何かをごまかて、私の横を通り過ぎてしまった。
会長は、凪雲先輩の何かを知っているのかな。
今のを聞くと、絶対何か知ってるよね。
胸の上あたりに、チクリ、トゲが刺さった痛みが生まれた。原因は、不明なまま。



