公園は少し遠くて、凪雲先輩の姿はぼんやりとしか見えないけど、確かにいる。
私も行かなきゃ。
慌ててカバンを持って、教室の扉を開けた。
「あ」
教室を出ると、横から私より高い声が聞こえた。顔を向ければ、生徒会長がいた。
目が合うと、生徒会長は私の方に駆け寄ってきた。
会長が、私なんかに何か用かな?
「あなた、三吉桜さん?」
「は、はい。そうですけど……」
どうして生徒会長が私の名前を知っているんだろう。
もしかして、凪雲先輩と同じように記憶力が良くて、全校生徒の名前を覚えてるとか?
生徒会にはそんな超人が多いのかな?
「凪雲くんからあなたの話をよく聞くの。公園でいつも一緒に放課後を過ごしてるんですってね」
見た目もお上品なら、喋り方もお嬢様っぽくて。
生徒会長のこのきらびやかさに若干緊張しながらも、「はい」と頷いた。
「凪雲くんから、話は聞いた?」



