君待ち人






凪雲先輩はゆっくり群青の空を仰いだ。



今日の空の色は、まるで青の絵の具のよう。




何も混ざっていない、一色だけの空。


白もオレンジもない、ただのブルー。





私も空を見上げた。



青だけが広がるこの空は、気持ちが良さそう。心地よい風を感じながら空をまったり泳ぐ鳥を見かけ、羨ましいとさえ思った。




どこまでも透き通っていく、どこまでも広がっていく。そんな青空はまさに“自由”そのもので、憧れのような気持ちが芽生える。






「桜ちゃんはさ」


「はい?」




「もし待ち人が来なかったら、どうする?」





突然の質問に、一瞬戸惑う。


けれど、私はすぐに目を瞑り、脳内で想像した。




もし、男の子が来なかったら。


もし、約束が果たせられなかったら。