君待ち人





それって、恋人になるってこと?


唇が震える。

熱い目頭とは相反して、肌は冷えていた。




「海が高校三年生からやり直すことになったから、俺は海の近くにいることにしたんだ。海を傷つけた罪を償うために」




凪雲先輩の瞳には、雨も降っていなければ、曇天模様でもない。


太陽の光をふんだんに浴びたように、きらめいている。




「そう……ですか……」



これは間接的に振られているのだろうか。


海さんのそばにいると宣言されたにもかかわらず、告白の仕切り直しができるほどの度胸は私にはない。




「ハートのネックレスは渡せましたか?」


「ああ、渡したよ」


「喜んでましたか?」


「すごく、喜んでくれたよ」


「そうですか……」




よかった、って心の底から祝福しているつもりなのに、涙がじわりじわりこみ上げてくる。


我慢しなきゃ。さよならするなら、笑顔でしたい。