海さんが目を覚ましたっていうことは、私と凪雲先輩の二人きりの放課後も二度とやってこないっていうこと……だよね?
卒業式の今日、全部全部、終わっちゃうんだ。放課後だけは変わらないと、変わってほしくないと、願っていたのに。
本当に、さよならなんだ。
「……よかったですね」
「一緒に待ってくれて、ありがとう」
泣きそうだ。
凪雲先輩は卒業しても、待ち人を待つだろうと安易に考えていたから、寂しくて仕方ない。
でも、それなら余計に伝えなくちゃ。ずっと秘めてきた、私の想いを。
「凪雲先輩、ご卒業おめでとうございます」
「ありがとう」
涙ぐんだ声を張り、続けて紡ぐ。
鼓動が騒がしい。
「それで、あの……私、凪雲先輩のことが……!」
「実は俺、海を支えることにしたんだ」
「……え?」
わざとらしく告白を遮られ、想いごと呑み込んでしまった。
支えるって……どういう意味?



