次の日の放課後。
「バイバイ、桜」
「部活頑張ってね、緋衣ちゃん」
「うん!」
緋衣ちゃんは私に手を振って、教室を出た。
私も公園に行かなきゃ。
「三吉」
「あ、白河くん」
「最近、元気そうだな」
白河くんは軽く私の頭を撫でた。
そうかな?私、元気そう?
……でも毎日楽しいから、元気そうに見えてもおかしくないかも。
「白河くん、私ね、頑張ってるよ」
凪雲先輩の隣で、毎日。
私に約束はなくても。
十年前ゆびきりげんまんをした四月が近づく足音が、ひどく歯がゆいけれど。
それでも、愛しい春に変わりはない。
「……そっか」



