最後の大きな一歩で、凪雲先輩の正面まで近寄った。
「桜ちゃん?」
「……凪雲先輩、私、」
私はもう準備ができたから。
勇気を宿して、嫌われてもいい覚悟を掲げて、今度こそ行動に移す。
突き放してもいい。
だけど、私はあなたが好き。それだけは変わらない。
「……私、この公園にいたいです」
声を震わせないように言ったつもりだが、若干かすれてしまう。
それでも、視界には鮮明に彼が映っていた。
「え?」
「私の約束はもう果たされたけど、まだ凪雲先輩と一緒にいたいんです。この公園で、凪雲先輩の待ち人が来るのを、凪雲先輩と一緒に待ちたいんです!」
やっと言えたその言の葉は、私の勇気で桜色に塗り替えられ、大輪の花として咲き誇る。
大丈夫。効き目抜群の魔法を、凪雲先輩にもかけてあげる。



