君待ち人







放課後。




私は下駄箱で靴を履き替え、校舎を出る。向かう先は、もちろん若葉公園だ。



少し風が強いな。


私の肩につくくらいある茶色の髪を、さらっていく。





「桜が全部、散っていなきゃいいけど……」




だんだんと風は弱まっていった。



私は軽く髪を手ぐしで整え、公園へ行く足を速めた。







「こんにちは」



公園に着くと、凪雲先輩は既にベンチに座っていた。




「こんにちは」



私はペコリとお辞儀をして、ベンチに寄る。



やっぱり少し、桜は散ってしまっていた。

さっきの風の影響だろう。



地面は、昨日より若干多めのピンクで埋め尽くされていた。


チカチカ眩いくらい、艶やかだった。