君待ち人






我ながらわがままだな、と自虐的になっていると、公園の外から足音が近づいてきた。





「凪雲くんっ!!」





その足音の主は、会長だった。


昨日と同じだ。

平静を失って、錯乱している。



「っ、」



凪雲先輩は弾かれたように立ち上がり、会長が何か言う前に走り出していた。


幼馴染の勘で、会長が何を言うのかわかったのだろう。





昨日と似た光景。昨日動けなかった自分。想起するだけで、苦しくなる。



だけど、今日は。





私は物陰に隠れながら、凪雲先輩と会長のあとを追った。



黙ってつけていくのは、ストーカーのソレと同じことで、してはいけないことだ。


知られたら、怒られるだろう。怒りを通り越して嫌われる可能性だってないとは言い切れない。



それでも、どんな方法でも、どう思われても、彼に近づけるよう手を伸ばし続けたい。




彼のことが、好きだから。