彼の心に一歩、踏み入れることがないまま。
彼に自分の気持ちを伝えないまま。
私は、涙をこぼしてた。
次の日の放課後。
私は、懲りずにまた、若葉公園を訪れていた。
もう既に来ている凪雲先輩にバレないように、大きな木の影にこっそり隠れる。
彼のことが気になる。
私の約束は果たされた。だけど、彼を守りたいっていう希望があるだけで、何もしてこなかった。このままじゃ、後悔する。
一ミリでもいい。彼の心に触れたい。
ねぇ。もう少しだけ、彼と一緒にいさせて。
彼の待ち人が来るまで。
ううん。彼が幸せになるまで。



