緋衣ちゃんのエールが、勇気を熱く灯らせる。
ありがとう。本当にありがとう、緋衣ちゃん。
私、頑張るよ。
“今”、この一瞬を、無駄にしたくない。
だから精一杯頑張る。
放課後。
私は公園に来ていた。
帰りのHRが終わりダッシュでここに向かったから、さすがに凪雲先輩の姿はない。
初めて凪雲先輩より早く公園に来た。
私はベンチに座って、彼を待った。
何気なくベンチの横を見ると、昨日彫った“ごめんなさい”という文字がくっきりと残ってあった。
やめよう。こんな、弱気な自分は。
「『ごめん』は言わないことにする」
そう呟いて、足で文字をかき消した。
「こんにちは、桜ちゃん。今日は早いね」
「きょっ!……こ、こんにちは、凪雲先輩!」
ちょうど消し終わった頃、凪雲先輩が公園にやって来た。
思わずビクッとなって、挨拶を噛んでしまう。



