君待ち人





遠目から窺える凪雲先輩は、わずかに顔色が悪そう。疲労感が滲み出ている。


昨日、公園を出た後、何かあったのかな?

心配だ。




最近やっと小さな小さな勇気が生まれたのに、私は何もできてない。


それどころか、何もしようとしてない。



彼を守りたい想いは口先だけで、行動には全く移せていない。


そんな自分が情けなくて、もどかしくて、嫌いだ。




せっかく白河くんが気づかせてくれたこの気持ちも、伝えないまま。



……私、凪雲先輩のために何かしたいよ。




彼の心に、せめて一歩だけでも踏み入れたい。


私も真っ直ぐぶつかりたい。





「緋衣ちゃん」


「んー?」



「私、頑張るね」


「……何を、って聞かないほうがいいんだよね。うん、とにかく頑張れ、桜」