君待ち人







のどかな昼休み。


私と緋衣ちゃんは教室を離れ、中庭に来ていた。


青々とした空の下、昼食にする。




「いただきまーす!」



緋衣ちゃんの手には、ココアメロンパン。

パクリと大きく一口食べ、美味しそうに破顔する。




「九月になったってのに、暑いままだよね~」


「ホントにね。もう少し暑さが和らいでもいいのにね」



私は、本日のお弁当のおかずの一つである焼き魚を一口サイズ箸でつまみ、頬張った。



もう蝉のノイズは聞こえなくなったが、まだ太陽の光は燦々と燃え盛るように地面を照らしている。


秋の訪れは、あまり感じられない。





「あ、副会長だ」


「え?」




緋衣ちゃんの視線の先を追うと、確かに三階の廊下に凪雲先輩がいた。



ドキリ。凪雲先輩への気持ちがわかったからなのか、わかりやすく胸が高鳴った。



……あれ?

今日の凪雲先輩、なんか、疲れてる?