君待ち人





白河くんの顔は、少し、ほんの少しだけ赤くなっていた。



いきなり白河くんの雰囲気が変わって、胸の奥がドキッと跳ねた。




「ど、どういたしまして」




真っ直ぐな眼に耐えられなくなって、先に視線を逸らしてしまった。



どうやら熱が伝染したようで、私の顔も赤みを帯びていく。




「なんかいい雰囲気だねぇ、お二人さん」



終始傍観していた緋衣ちゃんが、ニヤニヤしながら冷やかした。


何もかも見透かしていそうで、生唾を飲み込む。




「は、はあ?そんなんじゃねぇし」




明らかに動揺している白河くんの頬は、さっきよりも火照っている気がする。


私も照れを隠しながら、「違うよ」とごまかすように否定した。





私と白河くんはそんな関係じゃない。


恋とか、そんなんじゃない。



ただのクラスメイト。隣の席同士。



それだけだ。